[京都]さらなる販路拡大へ!「2歳になったら"B-Block"」[会社設立]

幼稚園・保育園販路で年間1000セットを超える注文獲得

イワサキ経営グループ/株式会社イワサキ経営 駿河増販情報センター マーケティングアドバイザー 宮口 巧(静岡県沼津市)

 

 

 シューズ・サンダルの底材メーカー「株式会社桑原嗣(あきら)商店」がサンダルの底材に使用しているEVAというスポンジ素材を改良し、脱下請を目指し開発したのが「B-Block]です。

 「高齢者用認知症防止のリハビリ玩具」として販売していた「B-Block」はCT(コンセプトとターゲット)を見直し、「幼児用安心安全知育玩具『2歳になったら"B-Block"』」として、明確な戦略を立てた上で参加する展示会で名刺交換をした方たちへの事後フォロー、商品サンプルを提供するオファーの仕組みなど、CTPTマーケティングを進めながら、販路の獲得をしていきました。

 今回は、その後の販路拡大についての取り組みのご紹介と成果の解説をさせていただきます。

 以前は、幼稚園や保育園という施設を対象に玩具などを提供している販売店、卸売り会社、商社への販路確立してまいりましたが、今回は、玩具販売店や書店の知育玩具コーナーなどの店頭獲得を大きなテーマとしてかかげ、できるだけ多くの情報発信するような取り組みです。

 これまでの販路の中で、唯一認知度が高く、エンドユーザーへの販売実績もあったのは「株式会社オールアバウト」が展開する「スタイルストア」での販売でした。このようなWEB媒体での販路は、アイテム数が多いことや「B-Block」のように“素材”に特徴があるものは、実際に手に取っていただけない分、販売数を飛躍的に伸ばすことができませんでした。そこで、「B-Block」を目にした人が興味関心を持ち、購買行動へ誘導するためのプロセスとして「スタイルストア内の開発者ブログ」で「開発秘話」や「展示会の様子」などを情報発信。合わせて自社の「B-Block」のホームページをリニューアルし、素材の特性や遊び方、日本製である事などをわかりやすく表現しました。次に、「スタイルストア」のご協力で、WEBショップ内で「B-Block 作品コンテスト」も開催しました。

 静岡県内で開催された展示会のブースを利用し、募集作品を集めましたが、商品や素材のことを細かく説明するより、実際商品を手にとって遊んでもらう事が、なによりも「B-Block」を理解していただき、購入の意思決定に直結することがわかりました。

 そのような実体験を元に、昨年11月からは、店頭販路の獲得を具現化するための戦略を立て、展示会への出展をしていくことを目標にしました。

 このような戦略と目標意識を元に展示会でのコミュニケーションを進め、店頭販路獲得に繋がる来場者への積極的なアプローチを続けていると、引き合いも増えていきます。そこから明確になった新たな課題が「パッケージと“安心・安全”に対しての明確な表示」でした。それまで使用していたパッケージは、段ボール製でブルーが基調で商品名が白抜きで表示されているという実にシンプルなものでしたが、これを、カラフルで中身のブロックを写真で載せるなど、明るくポップなデザインに変更。パッケージデザインの狙いは、「中身がわかりやすく表現されていること」と「商品を目にした人とどれだけの情報コミュニケーションができるか?」 また、訴求ポイントは「玩具としての楽しさ」知育玩具としての「カテゴリーの明確化」です。

 さらに、玩具の安全性を認定する社団法人日本玩具協会に審査を依頼し、ST(セーフティー トイ)マークを取得し、明確な安全基準をパッケージにも表示しました。

 このような取り組みと平行して、2007年末には、静岡県が主催する「グッドデザインしずおか2007 地域産業賞」を受賞。静岡県内外の雑誌、テレビ、ラジオなどのメディアにも取り上げていただき、認知度も少しずつ高まってきました。

 また、店頭販路獲得へ向けての情報発信として、静岡県内を中心に「財団法人しずおか産業創造機構」が開催する、地元企業の支援及びマッチング促進のためのプレゼンテーションイベント「夢起業プラザ」にも参加することでいくつかの店頭販路獲得にも繋がりました。

 現在、目標としてきた店頭販路として取扱が決まったものは4件、具体的な商談中のものが3件で、引き合いがあるものも合わせると10件となっています。(2008年3月末現在)

 4月からは新しいパッケージの「B-Block」が、九州地区を中心に展開する百貨店のおもちゃ売場や都内の大手家電量販店の知育玩具売場、県内の個人店などに並び始めます。これからの課題は「売場でどのように販売量を伸ばすか?」です。

 もともと「B-Block」は、自社の技術や取り扱っている生産材を改良し、プロダクトアウトとして新商品開発し、新たな市場参入を図る「多角化」の展開で始まりました。しかし、CTを見直し、使い手のベネフィット(利便性や便益)も提供する「エンドユーザーフォーカス」をすることで、マーケットイン発想で開発された商品のようにマーケティング活動できることを、これをお読みの中小製造業の皆様にも参考にしていただければ幸いです。

 

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