[京都]大量失客のピンチを企画で乗り越える美容室[会社設立]

ショッピングセンター閉店による危機を乗り越え、目標売上150%達成

イワサキ経営グループ/株式会社イワサキ経営 駿河増販情報センター  マーケティングアドバイザー 宮口 巧(静岡県沼津市)

 

 2006年2月、私(宮口氏)が講師を務めた商工会開催のマーケティングセミナーの後、美容室を3店舗展開する女性オーナー井上さんにはじめてお会いしました。セミナー後の懇親会で近くに座った私は、井上オーナーが「現場の仕切り役」から「経営を睨んだオーナー業」への進化を課題にしていることを知りました。

 このような展開は、多くの中小企業の経営者が迎える重要な段階だと認識していた私は、現役スタイリストとして他の2店舗への采配を振るう井上オーナーが何を実現させようとしているのかを察し、ご提案したのが、マネージャーとして会社の総務的な仕事をしている井上オーナーのご子息、井上修さんの増販塾への参加でした。

 井上修さんはこれまで第4期駿河増販塾から第6期まで、継続して増販塾の受講をしていますが、その井上マネージャーが迎えた最大のピンチがこの1年半ほどの間に2度も訪れたのです。

 駿河増販塾に通い始めた井上マネージャーが最初に取り組んだのが、場所の離れた3店舗のスタッフ間に情報共有のムラをなくすことです。入店間もない新人スタッフもどんどん意見交換できるような、社内コミュニケーションの取り方を「スタッフミーティング」の方法を見直すことで改善しました。

 つぎは、各店のスタッフのスキルに依存していたお客様とのコミュニケーションをスタッフ全員で高めていくことに取り組みました。ブログなどを使って、積極的に情報発信することや「増販増客カレンダー」から簡単なイベントを開催することで、上手く顧客コミュニケーションの頻度を上げていくことをスタッフ全員で実践しました。 

 このような積極的な企画実践で、着実に社内の雰囲気を変えていった井上マネージャーですが、最初に迎えた危機は、ショッピングセンター内に出店しているお店の一つが、ショッピングセンターそのものの閉店に伴う、自店舗の閉店です。これは通常別の美容室への浮気心をくすぐられているお客様からしてみれば、お店を変える絶好のチャンス。逆にお店からしてみれば、大量失客に繋がる大ピンチということになります。

 「ショッピングセンター閉店」のニュースをいち早く入手した井上マネージャーは、オーナーやスタッフと相談し、ショッピングセンターそのものが閉店する前にお店を閉めることを決定し、そこから6ヶ月後の閉店までの準備に取りかかりました。まずは閉店するお店のお客様を徒歩で10分ほどの位置する別のショッピングセンター内のショップへ誘導します。こちらの店は店内を改装し、閉店するお店のお客様とスタッフの受け入れができるように準備しました。さらに、定期的に必ず来店してくれる上位ユーザーのお客様に対し、閉店4ヶ月前から口頭とチラシで閉店を告知し、このチラシには、そのお店が閉店後、どこへ行けばよいか?などと共に、ご迷惑をお掛けするという理由で、新店で利用できる1050円の金券をつけました。

 施術中にもスタッフが、丁寧にこのお店が閉店をしても、お客様にしっかりしたサービスを引き続き提供できることをお伝えしました。

 さらに、配布期間中に来店の無かったお客様には、丁寧な挨拶文と共に、この金券を送付するというリカバリー策も取りました。このような活動が功を奏し、配布した金券の回収率は、閉店後4ヶ月で136枚(450枚中)30.2%、統合されたお店の売上も、当初立てていた売上げ目標を50%上回るという成果につながりました。

 しかし、井上マネージャーと会社を襲ったピンチはこれだけではありませんでした。統合されたショッピングセンター内に、別の美容室が参入してきたのです。この美容室は、ターゲットを「ファミリー」に限定した東海地区を中心に70店舗以上を展開するフランチャイズの美容室です。

 井上マネージャーは、閉店したお店のお客様の再来店状況が落ち着いた後、既存客からの「友人紹介キャンペーン」を計画していましたがこれを中止し、既存のお客様とのコミュニケーションを強化する事に徹底して取り組みました。携帯電話からも見ることができるブログを使って、スタッフの日常を紹介したり、定休日のないショッピングセンター内店舗という特性を活かし、通常美容室がお休みの月曜日に割引券を配布したり、空くじ無しのくじ引きイベントを開催したりと、要所要所でのプチイベントを開催。スタッフ全員がこのようなイベント開催の意味を理解し、絶妙なコミュニケーションで既存客との関係を深めていきました。このような取り組みの結果、さらに、店舗統合1年を前に新店が獲得した新規顧客は、1000人を超える成果につながり、「beauty salon偉明示」は、常にお客様に喜んでもらえることを、スタッフ全員が当たり前に取り組めるお店になりました。

 カリスマ美容師がもてはやされ、お客様の満足度よりスタイリスト自身のテクニックに走る若いスタイリスト、また、新しいお店の出店ラッシュで新規顧客獲得に固執する既存店…このような現象は、内向きな対応に終始し、顧客との関係をなおざりにし、ジリジリと失客していく悪循環をもたらします。

 お客様を第一に考える「偉明示」の取り組みは、当たり前のようでなかなかできません。「偉明示」は、増え続ける競合の中から着実に「選ばれる美容室」となりつつあります。

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